シュガーレスキス
「ごめん、昨日……痛かったよな」

 聡彦が同じものを見て私にそう謝った。

「何で謝るの?私も望んだ事だし、最初はしょうがないよね」
「……あのさ」
「ん?」
「一緒に……風呂に入っていい?」

 今までお互い別々に入っていたお風呂に、聡彦が一緒に入りたいと言った。
 今日の彼は何だか甘えている感じがして、私は「いいよ」と笑って答えた。

 急いで入れたお湯の中に綺麗に洗った体を沈めて、ちょっと一息。
 後から入って来た聡彦の体を直視するのは気が引けたけど、いつ鍛えてるんだろうっていうほどバランスのいい体をしていて、改めて綺麗な体をしているなあと思ったりした。

「聡彦って何かスポーツやってたの?」

 シャワーで頭をガシガシ洗っている彼にそう聞く。

「ん?うん、高校までは水泳やってたけど……何で」

 そうか、結構真剣にやったんだろうな。
 それじゃないと、こんなに体は作られない。

「いい体だなって思って」

 ザバーっとお湯を頭からかぶり、聡彦が湯船に入ってきた。

「俺の体……いい?」

 そんな事真顔で聞かれても、急に恥ずかしくなるじゃん。
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