シュガーレスキス
「菜恵……!」

 痛いからしないって言ってたのに、聡彦はやっぱり我慢出来ないと言って、もう一度私を優しく甘く貫いた。
 昨日と同じぐらい痛みはあったけど……何となく体の奥にむずむずするような快感が伴っていて、ちょっと戸惑う。
 この感覚が続いたら、どれぐらい大きな快感に繋がっているのか分からなかったけれど、結局その感覚の途中で聡彦が最後の瞬間をむかえたようだった。
 大きく呼吸をしながら私をこれでもかというほど強い力で抱きしめる。

「……聡彦が言えないなら、私が言ってあげる。愛してる……愛してるよ、聡彦」

 言葉はすりきれてしまうなんて事は無いよね。

 私は何度でも言うよ、「大好き」って。

 「愛してるよ」……って。
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