シュガーレスキス

1-3 悪魔から愛される日

 メールを返した日の夜、私はごちゃごちゃな部屋を片付けていた。

 眠れない。
 落ち着かない。
 じっとしてると、つい携帯が震えないかなって意識しちゃうから、ついでだと思って部屋を徹底的に綺麗にした。

 久しぶりに引っ越した当初のピカピカになった部屋を見て、私は満足してカーペット にゴロンと横になった。
 これだけ綺麗な部屋なら仲間も呼べそうだな。
 これからもこの綺麗さをキープしよう。

 そんな事を思いながら、その日はカーペットの上でそのまま疲れて寝てしまった。

 朝、ハッと目が覚めて起き上がると軽く頭が痛かった。
 何もかけないで寝たせいで、風邪引いちゃったかな。
 携帯は結局着信ゼロのままだった。

 完全に聡彦に去られたのを感じて、私は自分からやった事なのに何故か落ち込んだ。
< 19 / 281 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop