シュガーレスキス
「記憶があっても無くても、俺は菜恵を愛してたのは分かってる。ビジョンとして思い出せないだけで、こうやって手を握ってると愛しい気持ちだった事は体が覚えてる。だから、もう一人で背負うのを止めろよ。我慢なんかしなくていいから、俺を頼ればいい」
そこまで言ったところで、彼女は大粒の涙をこぼした。
「やっと聡彦らしい口調が聞けた。何だか……本当の聡彦が戻ったみたい」
泣きながらも彼女は微笑んで、俺の手を強く握り返した。
「どれだけ俺、菜恵にひどい態度だったんだ?」
「最悪だったよ?焼きもち妬きでね、ツンツンしててね、自分勝手なの」
「……そんな男を良く好きだなんて言えたね」
自分の事なのに、相当ひどい男だったみたいだからそんな事を言った。
「だって。あなたがツンツンしてるのは愛情の裏返しだったから。それを理解するまで時間がかかったけど……。本当に私を愛してくれてたから。だから、お腹の子供もあなたの分身のような気がして、どうしても産みたかったの」
そう言われて、俺は亡くした俺の姉の事を思い出していた。
「生まれ変わりなのかな」
「え?」
そこまで言ったところで、彼女は大粒の涙をこぼした。
「やっと聡彦らしい口調が聞けた。何だか……本当の聡彦が戻ったみたい」
泣きながらも彼女は微笑んで、俺の手を強く握り返した。
「どれだけ俺、菜恵にひどい態度だったんだ?」
「最悪だったよ?焼きもち妬きでね、ツンツンしててね、自分勝手なの」
「……そんな男を良く好きだなんて言えたね」
自分の事なのに、相当ひどい男だったみたいだからそんな事を言った。
「だって。あなたがツンツンしてるのは愛情の裏返しだったから。それを理解するまで時間がかかったけど……。本当に私を愛してくれてたから。だから、お腹の子供もあなたの分身のような気がして、どうしても産みたかったの」
そう言われて、俺は亡くした俺の姉の事を思い出していた。
「生まれ変わりなのかな」
「え?」