シュガーレスキス
「事故の事は謝ります。舘さんにも未だに謝り続けてます。私は今、後藤さんに相当失礼な事を言ったんだという認識もあるんですけど……私、舘さんを好きなんです。本当に……このままあなたと結婚してしまうんだと思うと目の前が真っ暗になるんです。それで、如月さんとの噂を聞いたので……勢いで来てしまいました」
「……」
やはり恋愛というのは利己的だ。
こんなにも残酷に、ライバルを蹴落とす手段を選ぶ事もいとわない。
記憶が無い聡彦の子供を産もうとしている私を責めているんだ……この子は。
聡彦を手に入れたいが為に、私を悪魔に仕立て上げる事を平気で出来てしまう。
何て悲しいんだろう。
恋って……何て残酷な事をさせるんだろう。
私が黙って目を潤ませたのを見て、沢村さんはハッと我に返った顔をした。
「ごめんなさい!私……最低な事言ってますよね。体調崩してるって分かってる後藤さんに対して……本当に最低ですよね。でも、舘さんを好きで……好きで。夜も眠れないぐらいなんです。それで、つい如月さんとの噂をまともに受け取ってしまったんです。すみませんでした……私が言った事、忘れて下さい」
そう言い残し、沢村さんは病室を出て行った。
「……」
やはり恋愛というのは利己的だ。
こんなにも残酷に、ライバルを蹴落とす手段を選ぶ事もいとわない。
記憶が無い聡彦の子供を産もうとしている私を責めているんだ……この子は。
聡彦を手に入れたいが為に、私を悪魔に仕立て上げる事を平気で出来てしまう。
何て悲しいんだろう。
恋って……何て残酷な事をさせるんだろう。
私が黙って目を潤ませたのを見て、沢村さんはハッと我に返った顔をした。
「ごめんなさい!私……最低な事言ってますよね。体調崩してるって分かってる後藤さんに対して……本当に最低ですよね。でも、舘さんを好きで……好きで。夜も眠れないぐらいなんです。それで、つい如月さんとの噂をまともに受け取ってしまったんです。すみませんでした……私が言った事、忘れて下さい」
そう言い残し、沢村さんは病室を出て行った。