シュガーレスキス
会社の門の前まで来てしまって、私はその先に進めずにいた。
すると、恐ろしくいいタイミングで沢村さんが郵便物を出す為に手に書類を持って外に出てくるのが見えた。
走り出しそうな勢いだったけれど、私が立っているのを見て驚いた顔をして足を止めた。
「お久しぶりです。こんにちは」
私は逃げるのはもう無理だと思って、軽く会釈をしながらそう言った。
「……こんにちは」
とても気まずい顔をして、沢村さんはそのまま私の横を通り過ぎようとした。
私とはもう何も話す事は無いという感じだ。
「あの。ちょっといいですか?」
私は慌てて彼女を止めた。
「急いでるんですが」
「お時間がとれないんでしたら、一緒に歩きます」
「……」
好きにすればいいだろうといった顔で、沢村さんはゆっくり足を進めた。
何を言いに来たんだっけ。
私は本人を目の前にして、言葉が出なくなった。
聡彦とどれぐらいの関係を保ちたいと思っているのか、もう必要以上に彼にアプローチするのを遠慮して欲しいとか……色々言いたいんだけど、いまいち言葉にならない。
すると、恐ろしくいいタイミングで沢村さんが郵便物を出す為に手に書類を持って外に出てくるのが見えた。
走り出しそうな勢いだったけれど、私が立っているのを見て驚いた顔をして足を止めた。
「お久しぶりです。こんにちは」
私は逃げるのはもう無理だと思って、軽く会釈をしながらそう言った。
「……こんにちは」
とても気まずい顔をして、沢村さんはそのまま私の横を通り過ぎようとした。
私とはもう何も話す事は無いという感じだ。
「あの。ちょっといいですか?」
私は慌てて彼女を止めた。
「急いでるんですが」
「お時間がとれないんでしたら、一緒に歩きます」
「……」
好きにすればいいだろうといった顔で、沢村さんはゆっくり足を進めた。
何を言いに来たんだっけ。
私は本人を目の前にして、言葉が出なくなった。
聡彦とどれぐらいの関係を保ちたいと思っているのか、もう必要以上に彼にアプローチするのを遠慮して欲しいとか……色々言いたいんだけど、いまいち言葉にならない。