シュガーレスキス
 これを大事にしないで、何を大事にするんだ。
 屁理屈をこねて自分の幸せを放棄する沢村さんは、本当に心から気の毒な人だと改めて思ったりする。

 俺が大事にするものは、もう決まっている。
 多分これは人間が本来普通に持っている本能なんだろうと俺は思った。
 菜恵とそのお腹の子に感じる「保護したい」という気持ちは、何故か彼女を日々見るうちに自然に芽生えてきた。

 それでも、菜恵と二人きりの甘い時間はもう限られているのかと思うと、寂しい気持ちもあったりする。

 あと半年……。

 子供が生まれるまでの間、新婚生活を送る気持ちで菜恵と一緒に色々思い出を作れたらいいなと思っている。
 
 菜恵に出会わせてくれた運命に感謝しながら、俺は改めて彼女の体をゆっくり抱きしめた。

END
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