シュガーレスキス
 ほぼ裸の聡彦と、薄い部屋着の私は一つの布団でぴったりとくっついて、その夜一晩一緒に眠った。
 まるで私が離れるのを恐れてるみたいに、彼は私をがっちり捕まえて一晩中離さなかった。
 ちょっと苦しかったけど、聡彦の肌から感じられる温もりを感じて、すごくドキドキした。
 至近距離で見る彼の寝顔は、可愛らしくて、思わず頬にキスしたくなった。

 目を開けると手のつけられないやんちゃ小僧も、寝ると天使に見えるみたいに、聡彦の寝顔も、そんな母性をくすぐられるようなものだった。

 ひねくれ者の、悪魔くん……あなたは本当に私を愛してくれてるんだよね。
 
 だったらきちんと言ってもらいたいなあ、「菜恵、愛してるよ」って。
 
 いつかちゃんとあなたの口から、その言葉を聞けるのを私はずっと待ってるから。
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