あの夏の季節が僕に未来をくれた
「すみれちゃんには感謝してる……
病気のこともすみれちゃんがいてくれたから、辛くなかった……
だから、すみれちゃんのせいじゃない
俺が弱かっただけなんだ
……ごめんね?」
一旦治まったかに見えた彼女の表情が、みるみる歪んで嗚咽に変わる。
「……謝ら…ないで……
ヒック……私が……ウッウッ……
心残りなの……」
「だから、そんな風に思う必要ないんだって!
俺のことは忘れて、また新しい恋しなよ?ねっ?」
「だって!……こんなことになるなら……ウッウッ……成人するまでなんて……ヒック……言わなきゃ良かった!」
きっと彼女なりにいろいろ考えてくれてたんだろう。
こんなに早くいなくなってしまうなら、全てを捧げれば良かったと。
でもそれは違う。
いなくなるからこそ、俺は深い関係にならなくて良かったと今、思ってるんだ。
だって、触れた唇を思い出すだけで、こんなにも切ない。
彼女だって、もしそんなことになってれば、余計に俺への思いが募るかもしれない。
だから、これで良かったんだ。
「俺はすみれちゃんに会えただけで幸せだったよ?
もしすみれちゃんに会ってなかったら、もっと早く死んでたかもしれない」
病気のこともすみれちゃんがいてくれたから、辛くなかった……
だから、すみれちゃんのせいじゃない
俺が弱かっただけなんだ
……ごめんね?」
一旦治まったかに見えた彼女の表情が、みるみる歪んで嗚咽に変わる。
「……謝ら…ないで……
ヒック……私が……ウッウッ……
心残りなの……」
「だから、そんな風に思う必要ないんだって!
俺のことは忘れて、また新しい恋しなよ?ねっ?」
「だって!……こんなことになるなら……ウッウッ……成人するまでなんて……ヒック……言わなきゃ良かった!」
きっと彼女なりにいろいろ考えてくれてたんだろう。
こんなに早くいなくなってしまうなら、全てを捧げれば良かったと。
でもそれは違う。
いなくなるからこそ、俺は深い関係にならなくて良かったと今、思ってるんだ。
だって、触れた唇を思い出すだけで、こんなにも切ない。
彼女だって、もしそんなことになってれば、余計に俺への思いが募るかもしれない。
だから、これで良かったんだ。
「俺はすみれちゃんに会えただけで幸せだったよ?
もしすみれちゃんに会ってなかったら、もっと早く死んでたかもしれない」