あの夏の季節が僕に未来をくれた
だから父はそんな風に思いたくなくて、自ら忙しく仕事を入れることで保ってる。


母を一人にさせてる不安よりも、自分を保たせることの方が、今は最優先なのだ。


結局……


あんなに仲がいいと思われた家族は、俺が死んでバラバラになってしまっている。


誰もが自分の傷みに精一杯で、他の誰にも寄り添うことはない。


そしてこんな風に家族を崩壊に追い込んだのは、誰でもない俺なのだ。


兄貴が少しでも両親に寄り添えば、事態は変わっていくかもしれない。


俺は俺が自ら命を絶ったことを後悔してはいないけれど。


それによって、家族がこんな風になってしまったことに関しては俺の誤算だった。


すみれちゃんのことだけじゃない……


あの時そう思ったのは、これだったんだ。


俺が上に上がれない理由は、きっと家族を崩壊させたことにある。


だからここを修正してからじゃないと、すみれちゃんにも気持ちを伝えることが出来ないのかもしれない。


期限は迫ってる。


だから兄貴……


悪いけどまた体を借りるよ……

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