夢恋
『すずかーえろっ!』


いつまでも帰る気配のないあたしに、ナッチが駆け寄ってくる

まだあたしの机には、教科書やノートが出しっぱなしだった


『あー…ちょっとトイレ行ってくる』

『分かった!教室で待ってるね』


『うん』


教室から廊下に出て、あたしは目を擦った



涙って、何でこんな簡単に出るんだろう…



戸城を好きになればなるほど、寂しさが募っていく…





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