夢恋
すると、ナッチはあたしの肩をつかんで

『すずしっかりしなよ!!もういない人のことを思ってても意味ないんだよ!すずはこのまま一生恋もしないで、結婚もしないつもり!?』



ナッチの真剣な顔に…言葉に…あたしは、何も言い返せなかった…

『すずが大輔を好きなのは、分かるよ。別に大輔のことを忘れなくて、いいんだよ。ただ…新しい恋をしてほしいだけ…じゃないと幸せになれないぢゃんっ』

『幸せ…?』



あたしがいつも考えること…どーしたら幸せになれるのか…でも、いつもその答えは出ないまま…


それなのにナッチは、簡単にその答えを出した。あたしは…恋をしてもいいの?大輔以外の人を好きになってもいいの…?それは…裏切りぢゃないの…?



声には一切出してないのに、ナッチは優しく微笑んで頷いてくれた




その顔を見たら、体が勝手に動き出してた


会いたい――…
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