麗しの彼を押し倒すとき。
そうこうしているうちにさっきカウンターへ引っ込んだはずのジョニーさんまで現れて、悪夢が再来したような感覚に陥った。
なっちゃん、ジョニーさん、波留くんがまるで囲み取材のように私の周りに集まる。
「ねぇ、どういうことかはっきり説明してくれる?」
「途中参加の俺にも詳しく頼むね!柚羅に報告しないといけないかもしれないし」
「ねえねえ!柚季っち俺のことも女と思ってたの?ねえ!」
「……つ、椿のバカー!」
こうして本日二度目となる私の隠しきれなかった事件は明るみに出て、また喫茶モンブランの店内は騒がしさを取り戻した。
信じたくはないけれど、私のハッピーニューライフはこんな環境から始まるらしい。
果たしてこれはハッピーライフの幕開け…なのか?