ヤンヤンデレデレ


「小学生にそんなに近付かないでください。彼らの二酸化炭素を吸ってしまいますよっ。エアーマスク意味なしです」


近づくというよりは、殴れる間合いにあった体を引っ張られる。


「だから誉、こいつらに――」


「構うなら、私の体綺麗に除菌して、その後に瑞希さんの手でベタベタ触ってください!他人に触ってしまったから、鳥肌ぶつぶつで……吐きます」


「まっ……!」


本気で吐きかねない誉を担ぎ、近場の公衆トイレまでまっしぐら。


男女関係ない障害者用トイレに入るあたり、そのまま除菌コースに行くのだろう。


小学生が今のうちに、と逃げたのは当たり前の話である。



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