【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~




それは、まだ私が小学生になったばかり
の時の、出来事だった。



お父さんが、死んだ。



まだ幼い私には、それすらも理解出来な
かった。



お父さんはこれから、お空に行くんだと
。そう泣きながら私を諭す大人たち。



だってまだ、目の前に居るのに。



ただ眠ってるだけで、まだ、ここに居る
のに。



『パパ……』



そっと手を伸ばして、その青白い頬にふ
れると、驚くくらいに冷たくて。



どうしてか、涙がこぼれた。



『パパ、起きてよ……』



もうとっくに起きる時間じゃん。



元気になったら、遊園地に連れてってく
れるっていってくれたのに。



病院から出れたら、いっぱい遊ぼうって





< 105 / 314 >

この作品をシェア

pagetop