【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
今まで与えられなかった───というか
あまりに久し振りすぎるその優しさに、
多少の戸惑いはあったけど、すぐに好き
になれた。
今では、茅野家が私の本当の家なんだと
、思ってるんだ。
一通りの事を話終えると、向坂くんは、
優しく私の髪の毛を撫でた。
泣きつかれた私は、一定のリズムで与え
られる振動に、うとうとと微睡むのを感
じて。
「……辛かったよな。……話してくれて
、ありがとな」
そんな向坂くんの声をききながら、私は
意識を手離した。
もしかしたら……。もしかしたら、だけ
ど。
向坂くんなら、大丈夫かもしれない。
こんなに私に安心感をくれる、向坂くん
なら、お友達に。
なれるかも……、しれない。