【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
だってお隣さんが、あの向坂くんなんだ
もん。
できるだけ関わりたくなかったのに、元
を辿れば、接点を作っちゃったのは、私
だったし。
だけど今は、そんなに苦手でもない。ま
だ、怖いけど。
でも屋上で過去を打ち明けたあの日から
、向坂くんはいつも、優しい微笑みを向
けてくるから、どぎまぎしてしまう。
顔だけはカッコいいから、あの笑顔は目
に毒だよ……。
しかもそれも無意識みたいなんだよね。
なんで笑ってるんですかって尋ねると、
すぐ真顔になって、何が?って首を傾げ
るから。
「んじゃ、帰ろうか澪」
「うんっ!」
そう言って、立ち上がって教室を出よう
としたら───……
「ちょっと待て」
突然そう言われて、後ろから誰かに引っ
張られた。