【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
必死に胸のドキドキと葛藤しながら、ど
うにか焼きそばを作り終え、泣き虫兎に
渡す。
「ありがとう!」
ニコッと笑いながら受け取った泣き虫兎
の笑顔が眩しくて。
ほんわかと癒されていたら、後ろから豊
がやって来た。
「今、澪ちゃんの隣に居たの彼氏?」
「は!?ふざけんなちげーよ!」
「……ハイハイ。わかったからそんなに
ムキにならないの」
やれやれ、と呆れたようにそう言う豊。
あんな偽物兄貴が泣き虫兎の彼氏なんて
、想像しただけで発狂しそうだ。
「あの人……俺と同じ感じがするね」
「は?」
「笑顔が胡散臭い。仮面だよ、あの笑顔
。……むしろ俺より酷いかもね」
豊より酷いって……。
「それヤバいな!」
「……ちょっとムカつくんだけど」