【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
不意に、向坂くんの手が伸びてきて、私
の後頭部に回ったかと思うと───……
「んぅ…っ!?」
まるで息を塞ぐかのように、唇になにか
柔らかくて、熱いものが当たった。
視界を埋めるのは、目を伏せた整った向
坂くんの顔と、揺れる金色。
何が起こってるのかわからなくて。
それがキスだって気付いたのは、向坂く
んの唇が離れてからだった。
「向坂く、ん……なん…んっ……!」
なんで。───そんな言葉はまた、向坂
くんの唇に飲み込まれて。
なんで、こんなことになってるの。
「ん……きゃっ」
何度目かのキスをした時、不意に抱かれ
て体が宙に浮き。
「澪……」
酷く熱っぽい、そんな声を耳元で流し込
まれながら、床に寝かされた。