【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
芝崎くんにからかわれるのが耐えきれな
くなったらしい向坂くんが、私の腕を引
っ張って立ち上がらせた。
それから、屋上の、貯水タンクの裏側へ
と回って、二人でそこに座った。
「豊ウザ……」
心底疲れたような顔をして、そう言った
向坂くん。
でもなんだかんだ言って、すっごく仲良
しなくせにね。
「私、向坂くんのこと幸せにするね!」
さっき芝崎くんに言われたことを思い出
して、意気込んだようにそう言えば、向
坂くんが「バカ」と私のおでこを小突い
た。
「俺がお前を幸せにすんだから、澪は黙
って俺に幸せにされてればいいんだよ」
「っ、」
「バッ……!何赤くなってんだよ!」
向坂くんに言われた言葉にビックリして
真っ赤になった私を見て、真っ赤になる
向坂くん。
だって……。
「う、嬉しくて……」