【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
「……あっ…」
ダメなのに!
「……俺にタバコ、やめて欲しい?」
おろおろと狼狽えていたら、急にそんな
事を訊いてきた向坂くん。
……そんなの。
「当たり前です……。やめて、欲しいで
す」
小さな声でそう言うと、向坂くんはその
タバコを片手で握りつぶした。
「……っ!?」
今の、まだ、火がついていたのに……!
驚いて目を見張れば、向坂くんはニヤッ
と口角を僅かに上げ、
「やめてやるよ、タバコ」
と言った。
その瞬間、パアッと気分が晴れる。
「本当ですか!?」