【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
でもそんなの関係なしに、すんすんと匂
いを嗅ぐ。
「ちょ、澪!?」
「……やっぱり……」
「は?」
なにがだよ、とでも言いたげな向坂くん
を見上げる。
「もう全く、タバコ臭くない!」
そう言うと、向坂くんは怪訝そうな表情
を浮かべた。
「……それは、お前と約束したからな」
「でもその後だって、たまにしてたよ」
「だからあれは豊が……。豊も、溝口と
付き合うようになってから、吸ってない
らしいからな」
そっか、それで……。
なるほどねー、なんて思っていると、べ
り、と向坂くんから引き剥がされた。
「向坂くん?」
「あのさ……無意識だろうけど。あんま
りくっつかれると襲いたくなるからヤメ
ロ」