【完】俺に溺れろ！～最強ヤンキー君からのアイラブユー～

まさか承諾してくれるとは思ってもいな
かったから、すごく嬉しい。



怖かったけど、思いきって言ってみて、
良かった……。



「───だけど、条件がある」


「条、件……？」


「当たり前だろ。俺がただでそんなお人
好しな事するかよ」



そ、そんな……。



「じょ、条件って……？」



びくびくしながらそう尋ねれば、クスッ
と向坂くんが微笑んで。



なんだか、さっきからいつもの向坂くん
のイメージとは全く違う。



私の中での向坂くんは、いつだって無言
で、仏頂面で、笑うことなんて、ないと
さえ思っていたのに───。



結構、笑うんだ。それもすっごく優しげ
に。



「んな、びくびくすんな。何もとって食
おうっていってんじゃねーんだからよ」