【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~




そう言えば、ソイツは少しだけ口角をあ
げて、余裕そうに、どこか愉しそうに笑
う。



「いや?むしろ歓迎だよ。あのこに彼氏
が出来るのは」



……は。



俺はてっきり、俺が彼氏なのが気に食わ
ないんだと思っていたから、思わず怪訝
な表情を作ってしまった。



そんな俺に、ソイツは近寄ると、俺の肩
に手を置き、



「そっちの方が、壊し甲斐があるだろ」



と、とてつもなく低い声で、囁いた。



───コワシガイガアルダロ?



まるで自分に向けられたかのような錯角
に陥り、なんの身動きも取れなくなり。



それってどういう意味だ、と訊くことが
やっと出来る状態になったのは、もうソ
イツが眠ってからだった───……。



何を、考えているんだ。






< 236 / 314 >

この作品をシェア

pagetop