【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
こんな燐ちゃん、知らない。
知らない。だから、怖い。
「燐ちゃん……なんで…」
「煩いな。ちょっと黙れよ」
そう言った燐ちゃんの顔が、ゆっくりと
私に近付いてきて。
「んぅ……っ」
唇を、塞がれた。
強引にぶつけられた唇は、驚くくらいに
冷たくて。泣きたくなるくらい冷たくて
。
唇が離れた後、燐ちゃんは私をみて、ク
スッと笑った。
「あーあ。他の男とキスしちゃったね。
もう向坂くんに合わせる顔、ないね?」
「燐ちゃん」
「だって、もう、ここ……俺のせいで汚
れちゃったもんね?」
とん、と人差し指を私の唇に当ててから
、囁くようにそう言う燐ちゃん。