【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
清夏さんの言葉を、遮る。
嫌ってなんかない。嫌ってたら、こんな
風にお買い物についてきたりなんてしな
いもん。
ただ───……。
「ただ、寂しいだけなんです」
お母さんもお父さんも居なくて、表には
出さないけど、きっと寂しいんだ。
だから、久しぶりに会っても、素直にな
れないんだと思う。
そう言うと、清夏さんは目を見開いてか
ら、柔らかく微笑んだ。
「そっか……。そう思えば、いいのか。
でも澪ちゃんが、今はその寂しさを埋め
てあげてるんでしょ?」
「……ほんとにそうなってるかは、わか
りませんけど」
「なってるわよ!だってあの子、もう澪
ちゃんにぞっこんじゃない。あんなにい
とおしげに誰かを見つめる空なんて、初
めて見たわよ」
そう、なのかな。
それだったら、嬉しいなぁ……。
「これからも、空をよろしくね」
「こ、こちらこそよろしくお願いします
っ」