【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
また向坂くんと同じクラスなんて、やっ
ぱり嬉しいなぁ。
そんなことを考えていたら、相当ニヤニ
ヤしていたのか、『ニヤニヤしすぎ』と
おでこを小突かれた。
でもそんな向坂くんの耳が赤く染まって
たから、多分ただの照れ隠し。
向坂くんが照れるときはまず耳が染まる
んだって、清夏さんにこの前教えてもら
ったんだよね。
今はもう、清夏さんは確か……ニュージ
ーランドに居るらしいけど、電話でたま
にお話してる。
向坂くんの好きなモノとか、色々。
向坂くんには内緒なんだけどね。
教室に入ってからしばらくすると、よろ
よろになったかなえちゃんと、それとは
対照的に、スッキリした表情の芝崎くん
が入ってきた。
「か、かなえちゃん……」
これは予想以上の被害だったんじゃ…。
かなえちゃんはフラフラと頼りない足取
りでこちらに来ると、ギロッと私を睨み
付けた。