【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
「澪……この、裏切りもの……!」
ぜぇはぁと浅い呼吸を繰り返しながら、
息も絶え絶えに言われたその言葉は、普
通に怒鳴られるよりも怖くて。
思わずすくんでしまう。
「親友売るなんてサイテー……」
「う、売るなんてって……。だって相手
は恋人だよ?」
「あたしがどんな目に合ったと思って…
…」
わわ、これ相当怒ってるよ!
とあわあわしていると、かなえちゃんが
、『ん』と右手を差し出してきた。
「へ?」
「澪、確か絆創膏、常備してたでしょ。
それで許してあげる」
絆創膏?とは思いながらも、それで許し
てくれるんだったら、と思い、絆創膏を
一枚渡すと。
「ありがと」
と言いながら、かなえちゃんはそれを首
筋に張って、自分の席に戻っていった。