【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
後ろから僅かに確認できる向坂くんは、
なんだか不機嫌そうに唇を引き結んでい
る。
「……んと、でもやっぱり……男の子は
苦手なので……」
前よりかはマシになってきたけど。
向坂くんと燐ちゃんと……最近じゃ、芝
崎くんにも慣れてきた感じかな。
「だってよ。ドンマイ、田辺!」
「えっ!?」
芝崎くんがいきなりそう言って、私のお
隣さんの田辺くんの肩をニッコリ笑顔で
叩いた。
急だったから、田辺くんもびっくりして
いる。
なんで田辺くんがドンマイなんだろう?
あと、なんか向坂くんの機嫌がどんどん
悪化してる気がする。
田辺くんは、おろおろしながら私を見つ
めると、カアッと真っ赤になった。
「いやいや!見てるだけで十分なんで!
」
突然そう言った田辺くん。