【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~





「お、偶然。ヨロシク~」



隣でヒラヒラと手を振って、ニッコリと
笑っているのは……矢渕くん。



新学期になってから二週間。行われた最
初の席替え……。



「澪と隣なんて、澪もラッキーだなあ?
愛しいご主人様が、近くにいて」



どうやら私、一番最初の席替えには、運
が無いようです……。



不運にも、かなえちゃんも芝崎くんも、
向坂くんまで離れちゃって、完全に孤立
状態。



それだけでも泣きたいっていうのに、更
にお隣さんが矢渕くん、なんて───…



こんな仕打ち、酷いよ……。



「澪、ちょっとは喋ったら?」


「……。」



やだよ。喋ることなんか何もないもん。
それに……無理。





< 295 / 314 >

この作品をシェア

pagetop