【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
まさか向坂くんが謝ってくるとは思って
なくて。
安心したら、ポロっと涙がこぼれた。
「は、はぁ?何で泣くんだバカ」
「す、すいません……っ、嫌われてない
んだって……怒ってないんだってわかっ
たらホッとして……」
「なんだ、それ…。お前俺が嫌いなんじ
ゃねーのかよ……」
「……嫌いですけど……っ」
泣きじゃくりながらそう言うと、結構ハ
ッキリしてるよな、やっぱり、と苦笑い
されて。
「───もう泣くな。お前に泣かれると
、どうしたらいいのかわからなくなる」
向坂くんはそう言うと、人差し指で、私
の涙を拭ってくれた。
そして、漸く涙が止まった頃、向坂くん
が、悪戯を見つけた子供みたいな笑みを
浮かべて。
「よし、決めた。お前、泣き虫だし……
。なんか兎みたいだから、お前のあだ名
、泣き虫兎に決定な」
そう言った。
そして何故か、私のあだ名が決定してし
まったのです……。