【完】俺に溺れろ!~最強ヤンキー君からのアイラブユー~
「んじゃ、俺と出掛けるか」
と言い出したかと思うと、そのまま駅へ
と逆戻りしはじめて。
出掛けるか……って…。
「え!?ちょ、い、嫌です……っ」
そう言いながら、必死で足元に力を入れ
て抵抗。
すると、向坂くんが止まって、めんどく
さそうに私を見てきた。
「なんだよ」
「だ、だから嫌です……って…」
「なんで?」
ギロッと睨まれる。
「な、なんでって……ヤンキーさんは嫌
いだからです……。ていうかなんでお出
かけなんて」
「嫌いだから行くんだろーが」
「……はい?」
向坂くんが言ってる事の意味がよくわか
らなくてきょとんとすれば、向坂くんは
悪戯っぽく口角を上げた。