戦国姫†絶対零度の雪姫†
城に帰る途中。
神奈に総大将を任せて私は一人で、桜の里に行った。
そこには東雲の墓がある。
私と神奈で一生懸命作った墓が。
「東雲、見てるか?」
そう、墓石の前にしゃがみこんで言う。
聞こえるはずの無い、返事するはずの無い小さな呟き。
それなのに―――返事があった。
「東雲という人間ではないが、俺はみているぞ。雪姫」
「誰っ!?」
敵か!?味方か!?
私はあわてて振り返る。
そこに居たのは、見たこともない少年だった。