沿道の果てから
「熊谷!」

と、自分の名を呼ばれ 部署長室に
案内された。

内容は簡単な事である。

例の抽選が終わったので、その人物を
連れて来て欲しい

と、言う事だ。

流石は社会経済課ですね、と嫌味だけは最後に吐いてやった。

そして今、
金光通りをひたすら歩いているのである。

右には、一世代前の精肉店や、緑色に
彩られた八百屋が
軒を連ねているが

年齢層は何処も高かった。

さらには、真っ昼間から 休みの店まで
ある始末であった。
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