沿道の果てから
「本当に、この年になりますと

こうも、頑なになってしまって 自分の頭が嫌になってしまいますな。

ですが、私にだってそりゃあ良い事の
一つや二つは 勿論、御座いました。

だらだらと話すのも、老人の悪い所ですな。

おおい、冷酒でも
持って来てくれ。

ロクな茶も出さんと、何をしているんだ。

すいませんね。

今、冷酒を用意させましたので。

ここの酒は、とても美味いのですよ。
何でも、一度出来た酒を再び 日を置いて

発酵させて、さらにまた天然水と絡め、
また、寝かすのだとか。

いやはや、道理で美味い訳ですな」
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