沿道の果てから
熊谷は、ホワイトボードを惜しげも無く 汚していく。

「一つ、何処の時代に貴方がいらっしゃるか 分からない事。要は、自分の望む時代には行けない て話しです。

二つ、貴方が過去に行っても 知り合いや 頼れる方がいない事。適応能力が試される訳です。

そして…」

「もう良い」

熊谷は初めて息を飲んだ。
その目は、光彩を放っていた。

「儂は、そろそろ帰るよ。明日は早く起きなきゃならん。

そんなもんでさぁな」
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