沿道の果てから
熊谷は、徳富がすたすた と扉へと向かう所を 追い駆ける事しか 出来なかった。

―――
――

熊谷を家へ送るには、送った。
しかし、やはり憤慨していた。

何故、体力の無い老人を連れて行く?

下手な事を考えたりしないからか?

だとすれば、しっかりした国家適性試験でも なんでも すれば良い。

熊谷は、再度 抗議を行う事に決めたが、 やはり あの置いてきた大和侍の様な目を浮かべると

それも出来なくなるのであった。

車を返し、自課へと向かう。一応、注意点はファックスで 再び伝えようと思った。
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