沿道の果てから
「人間だってそうでしょう?

そりゃあ、直ぐに出来た友人なんかと

毎日顔を会わせてちゃあ、こっちから参っちまう。

だから、日を寝かせて
会いたい時に
ちょろっとだけ会う。

そう言う点では、人間関係も酒に似てますな。

どちらも、程ほどに腐らせるものなんですよ。

おお、そうだそうだ。これだ。

そして、これが家内です。

ほら、挨拶くらいしろい。

おや、もう既に御済みでしたか。
いや、失礼失礼。

こちらも老人故、配慮して下さいませ」
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