沿道の果てから
「だから自分も、
その姉の分まで生きようと思いました。

しかし、少し長すぎましたな。

これだけ長く生きてみて、改めて実感しますよ。

生きすぎる事は、凄く怖い事だと。

何人もの友人、家族を失う姿を
見て来ているものですから。

それはもう、恐ろしいですな。

ある者は家族を憂い、恋人を思って
死んで行く。

映画の様ですが、
その様な経験もありましょう?

辛いのは、確かに死んだ本人かもしれませんがね。

残された者を見る者もまた、辛いんですよ」
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