めんどくさがりな女の子が幕末にタイムスリップしちゃいました?!
結局この気持ちはわからなかった。
でも今は追求する気も湧かなかった。
歳「じゃ、帰んぞ。皆腹空かしてるだろうからな。」
な「はいっ!」
歳「っ!」
立ち上がった瞬間土方さんは
顔を歪めた。
ここで私はようやく気づいた。
な「土方さん、腕を見せてください!」
歳「っ、」
な「これ…!!」
腕は斬られていて、血がいっぱい出ていた。
な「なんで…!!!」
なんで気づかなかったの?!
私を庇ったんだから怪我するに決まってるのに!!!
私は手拭いを素早く出して止血した。
な「本当にごめんなさいっ…!」
歳「いい。」
な「だって、私を庇ったから…!」
歳「もういいって。俺が勝手にやったことなんだから。次謝罪したら殴るぞ。」
な「…土方さん。」
歳「あ?」
な「守ってくれて、ありがとうございました。次は私が守りますから。」
笑顔で言い切った。
きっと謝罪の言葉よりも感謝の言葉を
聞きたいんだよね、土方さんは。
歳「…おう。」
ふっ、と笑う土方さん。
本当にありがとうございました。
私はもう一度心の中でお礼を言った。