いちご大福
雨のち晴れ
5月病
****ネオンside
5月病って。ほんとにあると思う
5月に入った途端
何もかもうまくいかない気がする
「ネオン?だいじょぶか?」
顔を起こすと夕日に照らされた人影が目に入った
声で誰かわかるんだけどね
「だいじょーぶ。終わったんだ」
目の前にいたのは、一応(?)彼氏の椎名祐也(シイナ ユウヤ)
ちっちゃい頃、同じ病院の同じ病室に入院してて、
そこから友達になって
学校も一緒で
延長線上で付き合っちゃった感じ
付き合ったっていうかなんていうか笑
いつの間にかこうやって一緒にいるってかんじかな
「うん。教室で待ってるネオンが見えたからトレーニング一番早く終わらせた。」
天然なのかあざといのかわからないけど
こういうことをへーきで言うんだよね…苦笑
祐也は私の椅子の隅に無理やり腰掛けた
「携帯、光ってるぞ」
そう言われて、スクバを覗くと着信中となっている
マナーモードのまんまだったんだ
「ごめん。ちょっと待ってて」
そう言って、廊下にでて携帯を開く
知らない番号だ…
普段は知らない番号なんて無視するんだけど
今日はなぜか押して見たくなった
イチかバチかでボタンをおしてみる
「…もし」
「ネオン?おせぇよ」
?!!!
だれ?
電話から聞こえてきた声は聞いたことない若い男の人の声だった
しかもなんかキレてるし…!!
「だれ…?」
「今日は検査の日だろ。はやくこい」
なんで…?!
確かに今日は通院の日だ
でも、この人はなんで知ってるんだ?
というか誰?!!!
ん…でもなんか引っかかる声…
「だから、だれで…」
「今から10分以内に来なければ、お仕置きだ。いいな」
そう言うと、電話を切られた
「えっ?!もしもし?!もしもし?!」
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