いちご大福






「んなっ…」


「気がついてほんと良かった…心配かけやがって。バカ野郎…!」


蓮お兄ちゃんはバカ野郎と叫んだかと思えば


へなへなと座りこんだ


「ごめん、なさい…」


「謝んなくていいよ…あとでこってりお説教してやっから」


「なにそれ(笑)」


「笑い事じゃねぇし」


蓮お兄ちゃんは頬をふくらませた


よかった…


そんなに怒ってないのかも


しばらくして蓮お兄ちゃんは"よいしょ"と言って立ち上がった



「俺ちょっと離れるけど、すぐ戻ってくっしちゃんと寝てろよ」



「うん、ちゃんと帰って来てよ…?」



急に不安になって蓮お兄ちゃんの白衣の裾を掴んだ


発作がもう一度起きたら


死んでしまいそうで


蓮お兄ちゃんがいなくなることがとても怖かった


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