いちご大福
甘い眠り
「ネオン、泣いてたんだよ」
「泣いて…た?」
「それがさ、気を失ってるままだったんだよ…」
啓は天井を仰いでひと呼吸おいてからまた話し始めた
「希美といたのを見たからネオン泣いてんだって、祐也すげえ責任感じてさ。学校も来ないでずっと看病してたんだよ。ネオンのこと」
やっぱり、あれはホントだったんだ
一瞬幻だったんじゃないのかって
思い込んでたのに…
看病してくれたとか、罪滅しのつもり・・・?
「祐也と希美が一緒にいたのは少し訳があるらしいけど、俺もよく知らねぇ。でも、祐也に見舞いにくらいは来させてやったら?」
啓は珍しく目を見て話しかけてきた
「なんで啓は希美を許せるの?彼女でしょ?ショックじゃないの?」
「許せるわけないけど、信じてやんないでどうするんだよ!希美のこと!」
私はちょっと戸惑った
感情的になんてなることなかったのに
一息に
怒鳴るように答えられた
「ごめん、きつく言い過ぎた…」
「いや…私も変なこと聞いた」
しばらくの沈黙が貫いた
「とりあえず・・・ネオン。意識戻ってよかった」
啓はまた天井を仰いだ
こういうことをいうのは恥ずかしいのだろう
手元が落ち着いていない
「あ、ありがと…」
なんだろう
この微妙な掛け合い(笑)
「あーっ!!!もぉっ!!!」
――――――??!!