いちご大福





***蓮side


ドアを開けるとネオンは体を丸めて咳き込んでいた


ヤバイな・・・


熱上がってるのかも


「おにぃちゃ・・・」


ネオンは赤いかおで白衣のすそをつかんできた


「ちょっと悪化しちゃったな。俺ちゃんとここにいるから」


そう言って頭をなでてやると少し微笑んで手をにぎられた


なでている合間にさりげなく額に手を当ててみたけど


予想以上に熱が上がっていた


嫌がるかもだけど処置しとかないと・・・


「ゲホッ…ンッ…」


咳が悪化してきたようで呼吸が乱れてきている


「起き上がった方が楽か?」


ネオンは小さくうなづいた


起き上がらせてやるといくらか楽になったようで


ゆっくりと息をついた


「ネオン・・・?熱はかろっか?」


ネオン具合悪いと何もさせてくれないからな・・・


隣に座って寄っかからせながら問いかけた


「んぅ…ぃゃあだ…ゲホッ…」


熱で浮かされてるのか、ワガママなのか・・・苦笑


でも空いてる右手で体温計の電源入れてる俺(笑)


これだけ体熱かったら相当辛いだろうに


拒む体力はどこにあるのか・・・



「熱なんて…なぃ…」



まだ言うのか・・・笑



「じゃあ別に測ってもいいよね?熱ないんだろ?」




「ぇ…!ん…でも…だめ…」



結局グダグダじゃん笑



さ、ちょっとかわいそうだけど測らせてもらいましょうか・・・



「ちょっと冷たいけどがまんねー」



「ゃあっ…!!ばぁか…」



ネオンは体温計が冷たいとこも嫌いだったしな・・・



でも流石に体力が残ってないみたいで反抗は最小限で助かった




ていうか


ネオンまつげなが・・・



こうやって肩くっつけ合ってるとよくわかる



祐也は毎日のようにこんなことしてるんだろうか



ネオンうといから気づいてないだろうけど


絶対ほかにもネオンのこと狙ってるやつとかいるだろうし



本気で離したくなくなってきた



俺、なんでこんなネオンに固着してんだろ



おかしいだろ、こんなの・・・













































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