いちご大福
「っんぁ・・・」
いつの間にかネオンのとなりで眠っていた
変な姿勢で寝ていたから肩が痛い
「あっつ・・・」
ネオンの額に手を当てると明らかに熱の帯びかたが尋常じゃなかった
あれから上がったと考えると相当体には堪えるはずだ・・・
そんなことを考えていると、腕がにょきっと伸ばされていた
腕の主はネオンなわけで…
「ん?どうした」
「おきる…」
顔がさっきよりも赤い
自慢の長いまつげは汗で濡れている
「寝てていいんだぞ?俺ここにいる――――」
「起きてたほうが楽なの・・・」
俺の言葉を遮るように答えられた
相当辛いのだろう、最低限の言葉しか発さない
おしゃべりで小生意気なネオンのことだ
これはやばい
体を起こしてやると
背もたれに寄りかかり荒い呼吸を繰り返している
「解熱剤使ってやりたいんだけどな・・・」
半分独り言のようにつぶやいたはずだった
「もう使ってょ・・・」
そっぽを向いているネオンが一言そう言った
「でも・・・気持ち悪くなんの嫌だろ?」
そう、ネオンは解熱剤を使うと吐き気を誘発してしまうのだ
そういう体質は希にある
だから、解熱剤を使うのはできるだけ避けてやりたいのだが・・・
「もう、暑くて気持ち悪いから一緒だし…」
笑いを含んでいっているのかどうかはわからなかったが
この言葉で少し余裕を感じてほっとした
と思ったのもつかの間で
「ゃだ・・・」
「――――え?」
ネオンからとても弱々しい声が聞こえてきた
「やぁだぁーー!ふぇぇ…ん」
もう崩壊したらしい苦笑
「もうぃやー!なんでこんな辛いことばっかり…んぅ…」