空の果てへ
周りからどんどん、慕っていた仲間が消えていったのだ。
そして、過去の傷跡。
愛していた彼女に先立たれ・・・しかも、それは自分が原因で。
一緒に戦場に立った仲間にも裏切られて。
こんな状態で、普通に正常な状態で生活するのがどんなに苦痛だったのだろうか?
「・・・そう、か」
机に視線を落とす、副長の姿は・・・
また仲間が一人、自分の傍から消えていくのを恐れているようにも見えた。
俺には、この人の傍にいて力になることは出来ない。
だって、そんな一条さんみたいな力を持っていないから。
無力な僕には・・・出来ない。