空の果てへ
「へ?あ、一条さん!?」
声がしたほうを見ると、薄っすらと目を開ける一条さん。
僕が一条さんを見たとき、一条さんはすぐに天井を向いてしまった。
そして、再び目を閉じる。
そんな、弱弱しい姿を見ていられなくて、僕は外に体を向けた。
そのまま、出ようとした。
「――――っ、くぅ・・・」
「!?」
背後で聞こえた、一条さんの嗚咽。
・・・初めてだ。
僕が、一条さんの泣いている所を見るのは。
いや、違うな。