空の果てへ
「なら、唯一あなたに出来る事は、生きることです。
死ぬなんて、簡単なんだから。
償いたいのなら、生きて苦しんでください」
驚いたように、目を見開く一条さん。
自分でも、何て事を言っているのか、と思ってしまう。
だって、さ。
こう言わないと、優しい言葉かけているだけじゃ・・・
この人は、生きていてくれない。
少しでも、長く。
この人が生きているだけで、土方さんは死ぬ戦いを避けてくれるから。
「じゃあ、副長呼んできますね」
僕は、今度こそ一条さんの部屋を後にした。