空の果てへ
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「大鳥さん、どう思う?」
「私ですか?えっと、官軍はきっと母成峠はへと向かうと思うのですが・・・」
先程から、俺にはいまいち分からない会話が繰り広げられている。
その会話の中心人物は、土方さんと大鳥さんだった。
「しかし、既に会津藩は出てしまっています。
もう、母成峠を守るのは無理でしょう」
難しい顔、固い声、張り詰めた空気。
そう、平和だと思っていたこの時間も終わった。
黙って話を聞いている、俺、市村、斎藤さん。
斎藤さんの表情は、いたって無表情だ。