空の果てへ


ただ、時折眉を顰め、薄く目を開けること。


いつもの斎藤さんなら、あまり他の事に関心を示さない。


・・・らしくないことだった。


戦いのことは、俺には分からない。


ただ、これだけは会話から読める。


会津藩は、官軍の殺到するであろう場所へと向かった。

しかし、官軍はその裏をかいた。


大鳥圭介・・・大鳥さんは、きっと官軍は母成峠へと向かうだろう。


と予想はしていた。


しかし・・・手持ちの兵が少なすぎた。


そして、母成峠は今にも落ちようとしている。

< 113 / 221 >

この作品をシェア

pagetop